実は、産後のダイエットや体のケアで本当に大切なことは骨盤とは関係ありません。
産後の不調に悩むママや、妊娠前の体型に戻したい!と思っているママは多いですよね。
「骨盤の歪みを整えてスッキリ」「骨盤をケアしてむくみを予防」「産後の骨盤矯正でダイエット」という広告を見かけたことはありませんか?
骨盤矯正に行ったのに「意味ない」と感じた方も多いでしょう。
「骨盤矯正」という言葉は、医学用語としてはありません。
しかし、近年「骨盤矯正」という言葉が流行り、定着しているのも事実。
この「骨盤矯正」という言葉を正しく言い換えるとしたら「腰や骨盤周りの筋肉を柔らかくすること」なのです。
なぜ、骨盤矯正は意味ないと感じるのか…
意味ないと言われる本当のワケを見ていきましょう♪
産後の骨盤矯正は意味ない
産後の骨盤矯正って意味ないの?
歪んだ骨盤を矯正したほうがいいって話は聞くよね。
骨盤は出産時に赤ちゃんの頭が通れるように、妊娠中から少しずつ開いていきます。
どのように開くかというと、骨盤の骨同士が繋がれているじん帯が緩むことで、骨盤の広さが大きくなってくるのです。
このじん帯の緩みには、妊娠中に分泌される「プロゲステロン」や「リラキシン」というホルモンが影響しています。
「プロゲステロン」は出産にともなって急激に減少しますが、「リラキシン」は産後も分泌され、産後半年ほどかけて少しずつ減少していきます。
「リラキシン」の減少にともない、緩んだ骨盤周辺のじん帯は、自然と妊娠前の状態に少しずつ戻っていくのです。
しかし、妊娠中約10ヶ月かけて変化した体が、急に戻ることはできません。
骨盤に限らず、戻るスピードや戻り方などは個人差があります。
産後は毎日が忙しいため、知らず知らずのうちに体を硬くしてしまう動作や体勢をとりがちです。
誰でも同じ姿勢でいると、どうしても体は硬くなりますよね。
腰の筋肉の硬さに左右差が生じてしまうと、歩く際の骨盤の動きにも左右差が生じ始めます。
実はこの腰の筋肉が硬くなることによって、骨盤の動きに違いが出ること…
これが世間一般で言われる「骨盤の歪み」の正体なのです!
接骨院や整骨院での骨盤矯正で、効果が感じられずあまり意味ないと思った方も多いのではないでしょうか。
その理由の1つとして「筋肉の調整が不十分」だったということがあげられます。
ある程度効果が実感できたので、さまざまな理由で通い続けるのも大変ということで、数回でやめてしまうママも多いようですね。
そのままいつもの日常に戻ってしまうので、結果的に骨盤矯正は「意味ない」と感じてしまうのです。
産後の骨盤矯正はいつまで大丈夫?
産後はなにかと忙しく時間がなくて、いつの間にか時間が過ぎてしまった…という方も多いです。
いつまで大丈夫なのか悩んでる方や、半分諦めている方もいるでしょう。
安心してください!
産後半年以降でも、1年以上経った方でも大丈夫です。
半年以内よりは、少し施術期間が長くなってしまうこともありますが、手遅れということはありません。
何回か施術を受けながら、日ごろの授乳姿勢や鞄の持ち方、足の組み方を工夫するなど、生活習慣を変えていくといいでしょう。
なかなか時間がとれないあなたは、骨盤や腰を支えるベルトやインナーなどを使うことで、腰痛の緩和やリラックス効果につながります。
家でYouTubeを見ながらヨガもいいね♪
骨盤矯正で調べるとたくさんのストレッチが出てくるので、あなたが続けられそうなストレッチを試してみてくださいね。
産後の3つのタイミング
産後の体の調整のタイミングは3つあります。
- 授乳が終わる頃まで
- 子どもを抱っこしている頃まで
- 子どもが3歳になる頃まで
授乳が終わる頃まで
母乳をあげている時期は「オキシトシン」というホルモンが分泌されています。
「オキシトシン」は通称「幸せホルモン」とも呼ばれているのを知っていますか?
「オキシトシン」が分泌されている時期は、女性が健康できれいになれる時期でもあるのです。
このタイミングで体の調整を行うことは、ホルモンとの相乗効果が期待できます♪
子どもを抱っこしている頃まで
子どもを抱っこしていると、ママの体には大きな負担がかかります。
その負担に耐えられるように、体が自然と作り変えようとするのです。
子どもの成長に体がついていこうとするこのタイミングは、体の調整という変化も受け入れやすい時期になっています。
子どもが3歳になる頃まで
子どもが入園する時期になると、ママの体は安定に入ろうとします。
そのため、この安定に入ってしまう前に施術を始めるといいでしょう。
3年過ぎてしまったんだけど、骨盤矯正は意味あるの?
3年以上過ぎてしまうと、いまさら…と思ってしまいますよね。
実は、産後3年以上過ぎていても効果は期待できます!
骨盤矯正としての施術を行い、約10kgのダイエットに成功した方や、慢性腰痛が良くなった方もいました。
ヒップサイズが-3cmになったママもいるって聞いたわ。
すべての方に同じ効果が表れるわけではないので、過度に期待しすぎないほうがいいですが、諦める必要もありません。
施術を行い筋肉を柔らかくすることで、血流も良くなるので、あなたの体の不調が改善する可能性は十分あるのです。
いつまでに始めたらいいのか迷っているあなたは、ぜひ参考にしてくださいね♪
筋肉が柔らかくなるといいことが4つ
筋肉が柔らかくなると、体にとって4つのいいことがあります。
- 睡眠の質があがる
- 冷え性が良くなる
- 肌の調子が良くなる
- むくみが解消される
睡眠の質があがる
産後のママは、赤ちゃんの夜泣きで睡眠時間を確保するのが本当に難しいですよね。
そのため、短時間でもぐっすり眠ることが重要になってきます。
腰痛がなくなることによって、背中がベッドや床につくことができ、ぐっすり眠れるようになります。
疲労回復だけでなく、美容やダイエットにも絶大な効果があるのです。
冷え性が良くなる
筋肉のポンプ作用により体の隅々まで血が送られるようになります。
そのため、筋肉が柔らかくなり血流が良くなることで、症状が緩和されてくるのです。
肌の調子が良くなる
血流は肌の状態にも関係します。
血流が悪いと老廃物が流されずシミやシワの原因になりますが、血流が良いとお肌もきれいになります。
むくみが解消される
凝りかたまった筋肉がリンパ管を圧迫することで、余計な水分がたまり「むくみ」につながります。
リンパ液の流れが良くなるので「むくみ」を予防することができますね。
血流が良くなると、不調が改善されるだけじゃなく美容にもいいのね♪
いつまで大丈夫なのか悩んでいたけど、さっそく今日から始めてみよう!
産後の骨盤矯正はいつから
産後の骨盤矯正は、いつから始めればいいのかな?
妊娠中から分泌される「リラキシン」は産後も分泌され、産後半年ほどかけて少しずつ減少していきます。
この産後半年は、骨盤周辺のじん帯や筋肉が柔らかくなっています。
体調が安定し、通常通りの生活を送れるようになったあたりの2ヶ月前後から骨盤矯正としての施術が可能です。
できれば、産後からおおよそ6ヶ月以内までに始めるのがおススメですね。
帝王切開なんだけど、骨盤矯正はいつから大丈夫?
帝王切開の場合は、最低2ヶ月くらいは静養が必要です。だいたい3ヶ月前後が目安でしょう。
傷口がしっかりふさがってから始めないと、また傷口が開いてしまい炎症を起こしてしまう恐れもあります。
帝王切開は自然分娩よりも体の治癒が遅れるため、万が一のためにも、医師に確認してから始めましょう。
産後の施術はいつから始めればいいか迷いますよね。
施術は負担をかけるものではありませんが、産後のママの体はとても不安定な状態です。
産後の骨盤矯正はおおよそ2ヶ月前後から半年以内がおススメですが、あくまでも目安なので、あなたの体と相談してから始めましょう。
まずは静養期間がとても大事なので、無理はしないようにしましょうね。
産後の骨盤矯正は保険適用ではない
産後の骨盤矯正は保険適用なの?
「矯正」という言葉は、骨折などで正常な状態から逸脱(いつだつ)した関節を治すという意味です。
骨盤は「歪む」ことはないので「矯正」という言葉は当てはまりません。
産後の骨盤が前後に傾いて、腰痛の原因になることがあっても、骨盤は硬い骨なので「歪む」ことや「ねじれる」ことはないのです。
接骨院や整骨院で健康保険が使える例として、原因がはっきりしているケガのみとなっています。
そのなかでも、骨折やヒビ、脱臼などは医師の同意が必要です。
「骨盤矯正」としての施術が「保険適用で受けられる」というのは「違法」になるので注意しましょう。
産後の「骨盤矯正」としての施術には、保険適用はないので覚えておきましょう。
産後の骨盤矯正は自費診療なのね。
まとめ
- 骨盤は硬い骨なので「ねじれ」や「歪む」ことはないので「矯正」は当てはまらない
- 産後は同じ姿勢でいることが多く、筋肉が硬くなりやすく肩こりや腰痛の原因になる
- 筋肉が柔らかいと肩こりや腰痛が緩和するだけでなく、美容や健康にも効果が絶大
- 産後の骨盤矯正としての施術は3年過ぎても大丈夫
- 産後に一番大切なのは、硬くなった筋肉を柔らかくすること
骨盤矯正が意味ないと言われる理由はわかりましたか?
「ねじれ」や「歪み」ではなく、筋肉の凝りが原因なので、骨盤矯正という言葉は正しくないのです。
意味ないと言われる産後の施術、続けることで効果は実感できます。
しかし、産後は毎日が忙しくなかなか通い続けることも難しいですよね。
そんな時はYouTubeを見ながら、ヨガを試してみるのもいいでしょう。
家でも筋肉を柔らかくすることはできます!通わないと意味ないわけではありません。
ママが健康であることは、赤ちゃんの健やかな成長にもつながります。
日々の生活のなかで、無理のない範囲で続けてみましょう!
コメント